空き家不動産投資ブーム:調査から見るメリットとリスク

ビジネス考察

最近、不動産投資の分野で注目を集めているキーワードがあります。それが「空き家投資」です。従来の不動産投資とは一味違うこの投資手法について、今回詳しく調べてみました。

空き家不動産投資ブームがきてる?

最近、空き家を活用した不動産投資が注目を集めているようです。

Amazonで「空き家」と検索してみてください。空き家不動産投資に関する書籍が大量にヒットします。

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また、YouTubeで「空き家DIY」や「空き家リノベーション」で検索すると、実際に空き家を購入してリフォームに挑戦する動画が数多く投稿されています。

ポレポレDIYチャンネル
作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有
ムショク不動産
こんにちは、ムショク不動産です。このチャンネルでは妻子持ち中年男の人生逆転をかけて不動産投資に挑戦する姿を配信していきます。待ち受けるは破産か成功か地獄か天国か!汗と血と涙の成り上がり不動産投資エンターテイメントをお楽しみください。チャンネ...

これらのコンテンツの充実ぶりを見ると、確実にブームが来ているという印象を受けます。では、なぜ今空き家投資が注目されているのでしょうか?

今空き家が問題視されてる

ご存知の方も多いと思いますが、日本では現在少子高齢化の影響で空き家の数が800万戸以上にも上り、今後もさらに増加する見通しです。

空き家の中には老朽化が進んで廃墟のようになり街の景観を悪化させるものや、いつ崩れてもおかしくない危険なもの、害虫が発生したり小動物が住み着いたりして衛生上問題のあるものも存在します。

これらの問題を受けて「空き家特別措置法」という法律も制定されました。この法律により、老朽化が進んで「特定空き家」に認定されると、自治体による強制解体と解体費用の請求、さらには固定資産税の軽減措置が解除されて税負担が増加するなど、所有者にとって厳しい措置が取られることになります。

こうした背景から空き家を手放したい所有者が年々増加しており、不動産市場では空き家が非常に安価で売り出されているのが現状です。

空家等対策特別措置法とは-NPO法人 空家・空地管理センター
平成26年11月に成立した「空き家対策特別措置法」とは?「空き家」の定義とは?適正な管理をされていない空き家に対して、市町村からの助言、指導、勧告、命令、行政代執行や罰則を科すことが可能となりました。このページでは分かりやすく説明します。

空き家不動産投資とは?

空き家不動産投資とは、空き家を安く購入してリフォームし、賃貸に出して家賃収入を得たり、売却して利益を得たりする投資手法です。

賃貸の場合(インカムゲイン)

リフォーム後に入居者に貸し出して、毎月の家賃収入を得る方法です。購入価格が安いため、一般的な中古物件投資よりも高い利回りが期待できると言われています。

売却の場合(キャピタルゲイン)

リフォーム後に転売して、購入価格とリフォーム費用の合計を上回る価格で売却し、差額を利益とする方法です。

どちらの場合も、いかに安く良い物件を購入できるかが成功の鍵となります。

素人でもできるのか?

Amazon書籍やYouTube動画を調べてみた結果、素人でも十分参入可能な投資分野だという印象を受けました。

空き家の購入について

まず物件の購入に関しては、SUUMOなどの一般的な不動産サイトで中古戸建てを検索すれば、空き家物件が数多く見つかります。最近では各自治体が運営する「空き家バンク」というサイトも充実してきており、格安物件が紹介されています。

YouTubeでは実際に50万円、30万円、中には10万円という破格の値段で空き家を購入した事例が多数紹介されており、一般の人でも手が届く価格帯の物件が存在することが分かります。

リフォームについて

リフォームに関しても、YouTube動画を見る限り、ほとんどの投資家が業界未経験からスタートしています。最初は床や壁の簡単なDIYから始めて、経験を積みながら上級者レベルではユニットバスやシステムキッチンの設置まで手がけるようになった人もいます。

もちろん、専門業者にリフォームを依頼すれば費用はかかりますが、物件の購入価格が安いため、業者費用を含めても一般的な不動産投資より高い利回りが期待できるケースが多いようです。

情報収集の環境が整っている

何より、書籍やYouTube動画などで学習できる環境が非常に充実しているのが大きなメリットです。先人の失敗談や成功事例を事前に学ぶことで、リスクを軽減しながら取り組むことができそうです。

なぜDIYで修繕するのか?

空き家投資でDIYが人気の理由は、主に以下の3つのようです。

人件費の大幅節約

最大の理由は人件費の節約です。リフォーム業者に依頼すると数百万円かかる工事も、DIYなら材料費だけで済むため、投資利回りが大幅に改善されます。特に購入価格の安い空き家では、この人件費の差が収益性を左右する重要な要素となります。

スキル習得の楽しさと達成感

多くのYouTuberが語っているのが、DIYの楽しさです。最初はペンキ塗りや壁紙貼りから始まり、徐々に電気工事や水道工事まで覚えていく過程に、ゲーム感覚の面白さがあるようです。廃墟のような状態から美しい住空間に生まれ変わらせる達成感は、単なる投資を超えた喜びがあると語る人も多くいます。

趣味と実益の両立

モノづくりが好きな人にとっては、趣味の延長として楽しみながら投資ができる点も魅力です。週末の時間を使って自分のペースで作業でき、ストレス発散にもなるという声もよく聞かれます。

実際どのくらい稼げるの?

賃貸の場合(インカムゲイン)の利回り例

一般的な成功例 ・物件価格50万円+リフォーム150万円=総投資200万円 ・月額賃料5万円の場合 → 年間利回り30% ・月額賃料3万円の場合 → 年間利回り18%

極端な事例 ・0円で譲渡された物件+リフォーム50万円=総投資50万円 ・月額賃料5万円の場合 → 年間利回り120%

一般的なアパート投資の利回りが5-10%程度と言われているので、確かに高利回りが期待できそうです。

売却の場合(キャピタルゲイン)の利益例

一般的な成功例 ・購入30万円+リフォーム100万円=総投資130万円 ・300万円で売却できれば170万円の利益(約1.3倍)

極端な事例 ・購入10万円+リフォーム90万円=総投資100万円 ・500万円で売却できれば400万円の利益(5倍)

ただし、これらはあくまで成功事例です。立地や物件状態、地域の需要によって結果は大きく変わります。また、空室期間や想定外の修繕費用、税金なども考慮する必要があります。

YouTubeでは華やかな成功談が目立ちますが、失敗事例や苦労話も少なからず存在するのが現実のようです。

空き家不動産投資の注意点

もちろんリスクもあります。

立地リスク

交通アクセスが悪い、人口減少が著しいなど立地条件の悪い物件を購入してしまうと、リフォーム後も買い手や借り手が見つからず、資金回収が困難になる可能性があります。

想定外の修繕費用

外観だけでは分からない構造的な問題が隠れている場合があります。私が見たYouTubeチャンネルでは、購入後に柱のシロアリ被害や深刻な雨漏りが発覚し、当初予算を大幅に超える修繕が必要になった事例が紹介されていました。これらの本格的な構造修繕は、素人DIYでは安全性や技術的な面で対応が困難です。

その他のリスク

  • 空室期間の長期化による収支悪化
  • 近隣とのトラブル
  • 自然災害による被害
  • 法的な制約(再建築不可など)

投資である以上、必ずリスクが伴うことを理解した上で、十分な下調べと資金計画を立てることが重要です。

まとめ

空き家不動産投資は、日本の深刻な空き家問題の解決に貢献しながら収益も期待できる、社会性のある投資手法として注目を集めています。

Amazon書籍やYouTube動画の充実ぶりを見ると、実際に取り組んでいる人も多く、素人からスタートして成功している事例も少なくないようです。ただし、どんな投資にもリスクはつきものです。

興味を持たれた方は、まずは関連書籍を読んだりYouTubeチャンネルを視聴したりして、基礎知識をしっかりと身につけることから始めることをおすすめします。実際の物件選びや投資判断は、十分な情報収集と慎重な検討を重ねた上で行いましょう。

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