ブログ運営してると、アクセス解析は避けて通れない。Google Analytics(GA4)を導入している人がほとんどだと思う。
でも正直、GA4のUIが使いづらすぎないか?
「この記事、どこから流入してるんだろう?」——たったこれだけのことを調べるのに、探索レポートを開いて、ディメンションを設定して、フィルタをかけて……。慣れていても毎回面倒だし、たまにしか触らない人にとっては苦行でしかない。
そこで思いついた。「Claude Codeに聞けばよくない?」
結論から言うと、Claude CodeにGA4のMCPサーバーを繋いだら、自然言語で聞くだけでアクセスデータが返ってくる環境が手に入った。この記事ではそのセットアップ手順と、実際にどんなことができるのかを紹介する。
Claude Code × GA4 MCPとは
MCP(Model Context Protocol)は、AIアシスタントに外部ツールを接続するためのプロトコルだ。GA4用のMCPサーバーを使えば、Claude CodeからGoogle Analyticsのデータを直接取得できるようになる。
今回使ったのは google-analytics-mcp というOSSのMCPサーバー。GA4の200以上のディメンション・メトリクスに対応しており、Claude CodeやCursorなどのMCPクライアントで利用できる。
セットアップ手順
1. Google Cloudでサービスアカウントを作成
まずGoogle Cloud Consoleでサービスアカウントを作成し、認証用のJSONキーをダウンロードする。
- Google Cloud Console でプロジェクトを選択(または新規作成)
- 左メニュー → APIとサービス → ライブラリ → 「Google Analytics Data API」を有効化
- APIとサービス → 認証情報 → サービスアカウントを作成
- 作成したサービスアカウントの「鍵」タブからJSONキーをダウンロード
ダウンロードしたJSONキーは安全な場所に保管しておく。
~/.config/gcloud/ga4-mcp-key.json
2. GA4でサービスアカウントに権限を付与
JSONキーの中にサービスアカウントのメールアドレス(xxxxx@xxxxx.iam.gserviceaccount.com)が記載されている。これをGA4に追加する。
- GA4管理画面 → プロパティのアクセス管理
- ユーザーを追加 → サービスアカウントのメールアドレスを入力
- 権限は「閲覧者」でOK(読み取り専用なので安全)
3. MCPサーバーのインストール
pip install google-analytics-mcp
4. Claude Codeに登録
以下のコマンドでClaude CodeにMCPサーバーを登録する。GA4_PROPERTY_IDにはGA4のプロパティIDを指定する。
claude mcp add-json "ga4-analytics" '{
"command": "python3",
"args": ["-m", "ga4_mcp"],
"env": {
"GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS": "/path/to/ga4-mcp-key.json",
"GA4_PROPERTY_ID": "あなたのプロパティID"
}
}' --scope user
登録後、Claude Codeを再起動すればMCPサーバーが読み込まれる。
実際に使ってみた
PVランキングを聞いてみる
Claude Codeに「過去7日間で一番PVの多いページを教えて」と聞くだけ。
すると、こんな感じでランキングが返ってくる。
| 順位 | ページ | PV |
|---|---|---|
| 1 | /whiskey-hangover-tier-guide/ | 98 |
| 2 | /(トップページ) | 76 |
| 3 | /stable-diffusion-model-comparison-cute-girl/ | 38 |
GA4の画面をポチポチする必要は一切ない。聞くだけ。
流入元を深掘りする
「この1位の記事、どこから流入してる?」と続けて聞けば:
| ソース | メディア | セッション |
|---|---|---|
| organic | 64 | |
| yahoo | organic | 23 |
| bing | organic | 5 |
| (direct) | (none) | 2 |
ほぼ100%が検索流入だとすぐにわかる。GA4の探索レポートで同じことをやろうとすると、ディメンションの追加、フィルタの設定……と数分かかる操作が、一言で済む。
「ちゃんと読まれてる記事」を分析する
PVだけでなく、滞在時間を使った分析もできる。「ちゃんと読まれてる記事ランキング出して」と聞けば、1人あたりの滞在時間で並べ替えた結果が返ってくる。
実際に試したところ、PVランキングでは上位に来ない記事が、1人あたりの滞在時間では上位に来るという発見があった。PVだけ追っていると見えない「記事の質」が可視化できるのは面白い。
WordPress REST APIとの合わせ技
GA4のデータだけだとURLのスラッグしか表示されないので、どの記事か直感的にわかりづらい。そこでWordPressのREST APIも組み合わせた。
WordPressのREST APIはデフォルトで有効(読み取りのみ)なので、特別な設定は不要。Claude Codeが自動的に記事タイトルを取得して、アクセスデータと紐づけてくれる。
URLスラッグだけの味気ないランキングが、記事タイトル付きの一覧に変わるだけで、分析の質が格段に上がる。
注意点
- 読み取り専用:MCPサーバーはGA4のデータを読み取るだけなので、設定を壊す心配はない
- サービスアカウントの権限:「閲覧者」で十分。間違っても「編集者」にしないこと
- Search Consoleの検索クエリ:GA4のAPIでは取得できないが、Search Console MCPを追加すれば解決する(後述)
- データの反映ラグ:GA4のデータは通常24〜48時間の遅延がある。リアルタイムデータも取得可能だが、精度は参考程度
【追記】Search Console MCPも繋いでみた
GA4 MCPだけでも十分便利だが、ひとつ弱点があった。「どんな検索キーワードで来てるか」がわからない。GA4のAPIではSearch Consoleの検索クエリデータは取得できないのだ。
というわけで、Search Console用のMCPサーバーも追加した。同じ作者が出している google-search-console-mcp を使う。
追加セットアップ(5分で終わる)
GA4 MCPのセットアップが済んでいれば、サービスアカウントはそのまま使い回せる。追加で必要な作業は3つだけ。
1. Google CloudでSearch Console APIを有効化
Google Cloud Console → GA4 MCPのセットアップ時に使ったのと同じプロジェクトで、APIとサービス → ライブラリ → 「Google Search Console API」を検索して有効化。サービスアカウントのJSONキーはプロジェクトに紐づいているため、別のプロジェクトで有効化しても認証が通らないので注意。
2. Search Consoleでサービスアカウントに権限を付与
Search Console → 設定 → ユーザーと権限 → ユーザーを追加。GA4で使ったのと同じサービスアカウントのメールアドレスを入力し、権限は「フル」にする。
3. インストールしてClaude Codeに登録
pip install google-search-console-mcp
claude mcp add-json "gsc-analytics" '{
"command": "python3",
"args": ["-m", "gsc_mcp_server"],
"env": {
"GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS": "/path/to/ga4-mcp-key.json",
"GSC_SITE_URL": "https://あなたのサイトURL/"
}
}' --scope user
Claude Codeを再起動すれば使えるようになる。
検索キーワードを聞いてみた
「過去30日で一番検索されてるキーワードは?」と聞いてみた結果がこちら。
| キーワード | クリック | 表示回数 | CTR | 平均順位 |
|---|---|---|---|---|
| 二日酔い しない ウイスキー 銘柄 | 8 | 39 | 20.5% | 3位 |
| 地雷ウイスキー | 8 | 153 | 5.2% | 8.8位 |
| ウイスキー 悪酔い | 7 | 81 | 8.6% | 5位 |
| ジャックダニエル 悪酔い | 7 | 15 | 46.7% | 2.6位 |
| ウイスキー ティア表 | 6 | 21 | 28.6% | 2.2位 |
ウイスキーばっかで草。これ一応、技術ブログのつもりなんだが……。適当なノリで書いた記事が検索上位を独占しているという現実を、Search Consoleは容赦なく突きつけてくる。
それはさておき、GA4では「検索流入が多い」までしかわからなかったが、Search Consoleを繋ぐことで「どんなキーワードで何位に表示されていて、どれくらいクリックされているか」まで一発で聞けるようになった。
特定の記事に絞って「この記事にどんなキーワードで来てる?」と聞くこともできる。GA4の流入元データと組み合わせれば、記事ごとのSEO分析がチャットだけで完結する。
まとめ
GA4のUIに苦しんでいるブロガーやサイト運営者には、Claude Code × MCPの組み合わせを強くおすすめする。
- 「過去30日のPVランキング出して」
- 「この記事の流入元は?」
- 「ちゃんと読まれてる記事どれ?」
- 「どんな検索キーワードで来てる?」
GA4もSearch Consoleも、自然言語で聞くだけでデータが返ってくる。探索レポートと格闘する日々はもう終わりだ。
セットアップはGA4が30分、Search Consoleの追加が5分程度で完了する。アクセス解析を「設定はしたけど全然見てない」という人こそ、試してみてほしい。



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